やんわりとぬーりーや

やんわりとなにをかこうかしら。放置気味になりそうですが、毎日頑張ります!

国家公務員総合職受験記官庁訪問編4 第3週:第四・五クール、内々定【公務員受験記完結編】

前回のあらすじ

 前回(第三クール)の出口面接で一軍昇格が確実となりました。前日に念押しの電話もいただきました。二回目ですね。

第四クール一日目(7月):A省4回目

 午前中集合でした。入口面接をソツなくこなすと、すぐに原課・課長級面接に入りました。

一人目(原課・課長級)
 何度もお世話になったc局です。私の専攻分野に一番近いところです。私は毎回の面接では必ずノート持参でメモをしていましたが、この方は切り込んだ議論をしてこられたので、ノートを使って図を描いたりしながら対応しました。内容自体は今までの面接と系統は変わらないので、大きく困ることはありませんでした。意見を求められ、ダメ出しされ、議論し、折衷案を提案するような入り組んだ話でしたが、落とそうとしている感じではなく建設的だったと思います。最後に、「他に質問はありますか」攻めで困りました。いくつか聞いて、あとはキッパリ「現状では志望度は充分高く、あとはやってみなければ分からないと思いますので、質問はこれで大丈夫です」と答えました。

 控え室に戻ってくると、確かに残っているメンバーの生き生きとした、そして鋭い感じはいままでとは違うなという印象でした。個人的にはいままでの控え室のやわらかな感じも好きだったのですが、波長が全然合わないというのではないので、じきにこちらも慣れていくでしょう。
 お昼休みをはさんで、15時頃から二人目の原課面接です。

二人目(原課・課長級)
 b局です。b局でいま最もホットな政策課題について説明を受け、あとは他の普通の面接と変わらずといった印象です。入省時期が違うので、キャリアパスにどのような差が出るのかということなどを質問をしました。私がこの方と同じ年齢になる頃には何をしているだろうという興味を持ったのです。

 出口面接では引き続き第五クールに呼ばれました。あとは突き進むだけですね。人事の偉い方が自信をもって選んだ第五クール訪問者なので、問題なくもっと偉い方にも認められるでしょう。

第四クール二日目(8火):休息日

 普通に寝ていました。

第五クール(9水):A省5回目

 さて、第五クールの体験談というのは、省庁毎に特徴が出て、また、どうせ合格するだろうということで省略されがちですよね。私は第五クールで情報が少なくて少なからず心配でした(情弱な心配症ですので)。
 しかし、詳細に渡って記述するのも憚られますので、アドバイスにとどめたいと思います。省によっては出前を頼んで食事会をしたり講演会を聞いたりするらしいですが、いくつかの省では、第五クールにはとても偉い方に合うことになると思います。仮にどんなに鋭い人でも、忙しい方のハズですから持ち時間はあまりないはずです。いままで第四クールまで勝ち抜いてきたというのは、その省でやっていけると多くの職員さんに認めていただいた証ですから、その偉い方とも波長が合う可能性は極めて高いです。それは第四クール通過者が全員第五クールを通過できるほどに高いです。ですから、変に萎縮せず、また、変に墓穴を掘らないように、当たり障りなく短い面接時間を切り抜けていけばいいと思います。頑張ってください!

内々定解禁日(10木):A省6回目

 別名第六クールとも言えるこの日、私は内々定をいただきました。ここから先は、あなたがご自分の目で見てきてください!以上!
 他の自治体とか民間なども含めた中で、ダントツの第一志望がA省となっていたので、このままA省で働きたいと考えています。こうして私の長い長い就職活動は幕を閉じたのでした。

官庁訪問のポイント

★体力的なこと

 帰りが遅くなったりして体力を消耗します。食事内容・睡眠時間などには気を配りましょう。風邪をひいた訪問者には(特に訪問中盤は)あまり近寄らないようにしたり、うがいをしたりしましょう。

★精神的なこと

 私が就活を通して思ったのは「マッチング」です。確かに試験の席次などで門前払いをしてくる省庁もあるかもしれませんが、ある程度のハードルがあったら、あとはマッチングだと思っています。その中で、いくらマッチングが適合しないところでエネルギーを使って頑張っても入れてくれないし、入れてくれる時は入れてくれるものだと思います。これは、適性があるかをじっくり見極めているということだと思います。適性のない人が来てもお互いに不幸です。だから、ありのままの自分を出していくことが、幸せな就職を導く必要条件だと思います。「就職はゴールではない、スタートだ」というのは変に真面目腐った綺麗事のセリフではなくて、実際に働き始めた時に自分にマッチングするのかをよく考えるという、理にかなったことだと思います。ありのままで頑張ってください。

★面接で注意すべきこと

 抽象的な志望動機、その人個人の経験に根ざさない一般論みたいな志望動機は良くないと思います。納得のいく志望動機を面接カードに余すことなく、そして簡潔にわかりやすく書きましょう。
 元気良くハキハキと。どんなに鋭い質問を浴びて返答に困っても、あたらしい学びのチャンスを与えてくださった面接官の方にちゃんとお礼の気持ちを持ちましょう(と言われてすぐに持てるものでもないですね。持てるといいですね)

終わりに

 こういう話はもう言い古されてカビが生えていそうですが、私が内定をいただいたことはマッチングという面もありますが、運という側面も大きいことをこの場で述べておきます。
 私がいまの大学を選んだ理由、いまの専攻を選んだ理由、いまの研究室を選んだ理由は、将来設計を明確に見据えてのものではありませんでした。しかし、結果として私の専門性や幾つかの性格上の特性や興味のある分野が現在のように形成され、それがピンポイントで活かせそうな業務やキャリアパスがA省にあるということが一つの幸運ですし、相談した時に、的確なアドバイスをしてくださった教授をはじめとした方々に出会えたことも奇跡です。が、もっと直接的に、心が病んで教授に会いたくなかった時にたまたま交通トラブルで教授と鉢合わせてしまうというイベントがあり、それで相談ができたというのがあるのです。あの出来事がなければ一次試験すら受けていなかった、あるいは試験勉強の開始が遅れて一次試験で不合格となっていた可能性すらあります。あらゆる幸運の線がつながって今の結果になった。これは相当な奇跡です。ここでは書きませんが、他にもいくつもの要素がかけ合わさっています。誰が欠けてもダメでした。
 交通トラブルも塞翁が馬といった感じですが、今回の幸運が私の人生の中で真に幸運に運ぶかはこれから分かることだと思います。気負わず、同時に気を抜かず、今後も頑張っていければと思います。
 いままで支えてくださった皆さんに感謝の言葉を送るとともに、今後もよろしくお願いいたしたくご挨拶とさせていただきます。

 当ブログは、これにて国家公務員総合職受験記を終わりとし、以後、通常の日々思ったことや中国関係のことなどを書くスタイルに戻りますが、以後も何かご質問等ありましたら、答えられる範囲で答えられたらと思っています。これらの記事が、少しでも、来年以降の総合職志望者の方々の役に立っていればこれほど幸いなことはありません。
 それでは、今後ともよろしくお願いします。