やんわりとぬーりーや

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国家公務員総合職受験記官庁訪問編1 概要と準備

前回のあらすじ

 専門記述、人物試験、政策討論を無事にクリアした私は、ついにラスボス官庁訪問に臨むことになります。
 例によって、国家総合職試験の概要で述べた内容と被る部分がありますがご了承ください。

官庁訪問とは

 最終合格して名簿に名前が載ると参加を許される、各省庁の2週間に渡る採用面接試験です。自分の志望する省庁3つくらいを訪問し、面接を勝ち進んで内々定を勝ち取るというものです。
 私が情弱過ぎるのかも知れませんが、説明会などで「官庁訪問は体力勝負」とかなんとか言われてもそもそも官庁訪問とはなんなのかイマイチよくわかっていませんでしたので全く緊迫感がありませんでしたが、実際経験してみると、あれはかなり恐ろしいです。
 10倍程度の倍率を乗り越えてきた優秀な最終合格者たちをバッサバッサと切り捨てて人数を3割~4割程度にしてしまうという、いつ自分が切られるかという恐怖に怯えながら週末などを除いて断続的に面接を2週間続けるという体力・精神力勝負の最終難関です。
 プロセスは、例えば私の例ですと以下のようになっており、各クールで同一省庁は1度まで訪問できます。切られてしまった省庁は当然ですが次のクールになると復活するわけではありません。

 月  火  水  木  金  土  日 
6月23
合格
発表
24
 
 
25

A省
26

B省
27
クール
C省
28
休日
 
29
休日
 
30

A省
7月1

B省
2
クール
×
3
第三
A省
4
クール
×
5
休日
 
6
休日
 
7
第四
A省
8
クール
×
9
第五クール
A省
10
内々定
解禁日
11
 
 
12
 
 
13
 
 

 各クールが面接の一段階で、そのクールで各省庁3~7回程度の面接を受けることになります。面接は夜9時まで及ぶこともあり、帰りは10時などになることもザラです。そのクールをクリアすると次のクールの予約を貰うことができます。
 ご覧のように、第一・第二クールは三日間、第三・第四クールは二日間、第五クールは一日間となっています。三日間というのは、基本的に3つの省庁を回ることが出来るということです。午前・午後だけという省も時々あるようですので、4つ以上回ることも理論上可能ですが、面接カードの準備、体力など様々なことを考慮すると3つが限度かと思います。私は、志望順にA省、B省、C省の三つを回りました。なお、連続でA省・A省・A省という訪問の仕方はしてはいけないことになっています。第三クールでは二日間しかないので、第二クールまでで3つとも合格した場合はどれをやめるか選ぶことになりますが、基本的に第三クールは、省庁も訪問者もお互い一日目が本命、二日目が滑り止めという意思表示になっていますので、一日目以外は恐らく次のクールに進むのは難しいと思ったほうがいいでしょう。稀に第三クール二日目で採用される方もいらっしゃるようですが。
 ご覧いただくと分かるように、第二クールでは、A省・B省・×となっています。これはC省が第一クールで不合格になったということです。この段階で別の省庁Xを回り始めても良いですが、余程私が優秀でない限りX省はほとんど門前払いでしょうから、体力を消費するだけなのでやめておきました。
 第三クールでは、ついにB省も消えています。これは第二クールでB省も不合格になったということです。しかし、第一志望のA省が残っているのは相当幸せなことだと思います。
 第四クール以降もA省で生き残り、内々定をいただくに至りました。ありがとうございました。

 私もA省には波長の合いそうな方が多いと感じていましたが、官庁側も、様々な面接官と面接させることで、各面接官の視点から、その訪問者がその官庁に適性があるかどうかを見ていると思います。より多くの面接官から評価をいただく(適性があると判断される)と生き残れるようです。要は、ある程度のコミュニケーション力があれば、あとはマッチング度が高いほどいいという感じでしょうか。研究室の教授には「君はA省にあっていそう」と言われたのがまさかそのままそのとおりになるとは。

事前準備

 上の官庁訪問カレンダーの一日前の6月22日は自治体の一次試験でした。国家の一次・二次の対策でゼミをおざなりにしていた私は教授から研究をやりなさいと圧力をもやったほうがいいよとアドバイスをいただき、自治体はなかなか対策の時間も取れなかったので、当然官庁訪問の準備もできていませんでした。
 そもそも国家は合格するか怪しいものという位置づけで、より確実な安全パイとして自治体は結構重視していたのですが、それすら怪しい状況です。
 自治体の一次試験が終わり、翌23日、国家の二次試験に合格していると知って、腰が抜けました。席次は中の中くらいでしょうか。
 それから第一志望のA省の面接カードを書き始めました。その日はちょうど大学にとある手続きで用があり、研究室にも寄りましたが、教授に「頑張っても入れてくれるわけではないので力を入れすぎるな」「白書なんていちいちチェックしていかなくてもいい」など様々なリラックス方面のアドバイスをいただきました。これがその後の官庁訪問の基本スタイルに(白書は興味のある分野を少しは読みましたが)なり、官庁訪問突破の勝因の一つとなったと思います。
 A省の面接カードは結局、深夜の1時に書き終わりました。翌日は早いんだ!早くねろ!ということで慌てて寝ました。

ここまでのポイント

官庁訪問は2週間、5クールに渡る採用面接試験で、二次試験合格者達を容赦なく切り捨てる体力・精神力とマッチング度勝負
※全体を通したポイントは国家総合職受験記の最後の記事に載せたいと思います。