やんわりとぬーりーや

やんわりとなにをかこうかしら。放置気味になりそうですが、毎日頑張ります!

国家公務員総合職受験記試験編1 一次試験

前々回のおさらい

 前回の記事では国家公務員総合職試験の概要をお話したので時系列的には前々回の記事の続きになります。
 民間就活であまりうまくいっていなかった私は周りの助言もあり、直前ながら4月初旬から国家総合職を固め、4月27日の一次試験対策を始めたのでした。
 前回の国家総合職の概要で述べたことと被ってしまう部分も多いかと思いますが、ご了承ください。
 基礎能力試験と専門試験が午前と午後に分かれて実施されます。どちらも五択のマークシートです。

基礎能力試験

 私は院卒程度でしたので、基礎能力試験の問題数は少なく、30題・2時間20分でした。
 内容は、文章理解(日本語3題、英語5題)、数的推理・資料解釈(16題)、知識(6題)でした。
 私がとりあえず過去問をとか言ってた12月の時点では書店にこの基礎能力試験の過去問しかなかったのでコレだけで一次試験かと思っていて、これの対策をどうにかしないとと思っていたのですが(ぇ)、正直短期間でレベルアップするのが難しい分野だと思います。せいぜい数的推理に慣れて素早く解けるように(といっても一問7分とか?速い人はすごく速いみたいですが私では彼らに勝てません。問題によってはとても速く解けたり、逆に時間がかかって戦略的撤退を余儀なくされることもありますので、平均7~8分で正答率7割を目指せばいいでしょうか)すればいいでしょうか。自分で可能な現実的な時間配分を決めて、それに添って何度かトレーニングすればいいでしょうか。知識系は、すべて分からなくても、消せる選択肢が一つでも二つでもあれば、あとは鉛筆を転がした時の正答率がアップするので、案外得点になりますよ。
 なお、公務員試験裏技集的な書籍は少なくとも国家総合職を受けるにはほとんど通用しないと思います。あれを読み込んで過去問を解いても正解しなかった私が言うのですからそうなのです。常識的なことが書いてある本もあるようなので、参考にしたい方が読むのを止めはしません。

専門試験

 専門試験は、いくつかから分野を選ぶのですが、私は大学の専攻の関係から、工学の専門試験を選択しました。文系の方の中には、有利な試験区分で官庁訪問するために、自分の専攻とは違う区分で受ける方もいらっしゃるようですが、私には当然そのような余裕もないわけですし、自分の専攻で受けるの一択かと思います。
 内容は、全部で40題・3時間30分なのですが、20題が共通問題、20題が選択問題の計40題です。
 前半20題は工学の人全員が「工学に関する基礎」という高校数学と物理をやりました。正直、私は理系の院生ですが数学も物理も苦手科目です。高校の基礎的な参考書を引っ張り出して、明らかに間違っているという選択肢を消して消して、どうしても分からない二択で鉛筆を転がす作業なども含めつつ対処しました。
 後半20題は、選択ですが、どういうことかというと、工学系の科目29科目、各5題の問題が用意されており、この中から任意の4~6科目を選択肢、その自分で選択した科目から合計20題の問題に解答するという方式です。自分の専門といえども全てを正答する自信の無い方も、一番自信のない何問かを諦めて、「科目1. 技術論」「科目2. 基礎科学」などから少しずつつまみ食いするのも作戦の一つです。
 さて、書店で過去問の手に入らなかった私ですが(人事院に申請すると手に入るらしいです)、近い試験内容の国家資格試験の対策参考書などを購入して対策しました。自分の専攻も案外面白いもんだと思い直しました(笑)

 一応、科目の一覧を示しておきます。

共通科目(必須問題)20題
工学に関する基礎(高校物理や高校数学)20題
29科目中4~6科目選択(選択問題)145題中20題
1.技術論
2.基礎科学
3.工学基礎実験
4.情報基礎
5.電気工学
6.電磁気学
7.材料力学(機械系)
8.流体力学(機械系)
9.構造力学(土木)・土木材料・土木施工
10.土質力学水理学
11.環境工学(土木)・衛生工学
12.構造力学(建築)
13.建築構造・建築材料・建築施工
14.計測工学・制御工学
15.情報工学(ハードウェア)
16.情報工学(ソフトウェア)
17.電子工学
18.通信工学
19.機械力学
20.熱力学・熱機関(機械系)
21.土木計画
22.建築計画・建築法規・建築設備
23.建築史・都市計画
24.材料工学(材料科学)
25.材料工学(金属材料・無機材料)
26.原子力工学(原子核放射線)
27.原子力工学(原子炉・核燃料サイクル)
28.船舶海洋工学(流体)
29.船舶海洋工学(構造)
合計40題

科目8と10は同時に選択できません。また、科目7と9と12は同時に選択できません。

私の場合

 12月頃に、基礎能力試験の過去問と専門試験の過去問が売っていたので買いました。実はこの専門試験の過去問は文系の方のためのもので、工学の「こ」の字も有りませんでした。経済だのなんだのという試験が並んでいます。即刻返品しました。この時は理系は専門の一次試験はないのかななどと勝手な妄想をしていましたがちゃんとあります。専門の過去問が欲しい方は人事院へ。手に入れなくても、大学で使っていた専門の教科書や、同じ分野の国家資格試験の問題集で対処する方が多いみたいです。
 さて、基礎能力試験の過去問を手に入れた私は、各出題範囲の問題を3題ずつくらい解いてみて、所要時間と得点力を確かめました。その正答率などを用いて、単純計算で合否予測すると、ギリギリで通過できそうな感じでした。特に文系の知識系は完全に捨てていくつもりでいましたので、数的推理などに時間が掛かってしまうことが課題だななどと思いながら民間就活に突入していきました。
 いろいろあって、官庁説明会や霞ヶ関OPENゼミなどに参加し、教授などとも相談しながら公務員志望を固めた私は、4月初旬から本格的な対策を始めました(地方上級の対策も兼ねられると考えていたので、受からないかもしれなくてもモチベーションを維持しました)。基礎能力試験は、上記の方針以外は、勉強しても得点力は上がらないと考え、専門の内容を、同じ分野の国家資格試験の問題集や参考書で対策することにしました。ちょうど資格学校の非常に分かりやすいテキストを持っている人が研究室にいたので、それを借りたら、専門分野の中の苦手科目でもどんどん分かるようになり、「合格する確率もゼロではないかも」とだんだん自信をつけてきました。
 試験当日は、そこそこの出来、といった感じでしょうか。自分が通過しているかどうか怖くて仕方ありませんでしたが、合格発表を見ると、そんなに大量には落ないのかな、という印象でした。実際、試験の実施状況を見てみると……

26年申込 一次合格 二次合格 採用予定者数 25年申込 一次合格 二次合格 採用予定者数
全体(院卒) 03062 1039 0551 215 03299 0896 0471 200
全体(大卒) 17985 2645 1367 495 18949 2484 1282 485
工学(院卒) 00758 0294 0154 065 00764 0276 0147 060
工学(大卒) 01975 0589 0295 100 01870 0628 0334 110

単位:(人)
人事院HP 国家公務員採用試験の実施状況人事院HP 総合職試験採用予定数より抜粋。なお、24年度は採用予定数が極端に少ないため除外

 と思ったらここですでに3割まで減るんですね!驚きです!頑張りましょう。。。

官庁合同説明会

 第一次試験合格発表後、その合格者を対象とした官庁説明会が開催されました。私は霞ヶ関OPENゼミではA省しか回らなかったので、この説明会で他の省についてもう少し研究しようと考えました。
 A省はすでに志望度が高かったので、改めて回るまでもないと考え、B省、C省、D省を回りました。B省はA省程好きではありませんでしたが、私の専門に関連するポストが多そうだと感じたので志望することにしました。C省は大変やってみたい政策があり、狭き門でしたが志望することにしました。D省は職員さんとも来ている一次合格者とも波長があまりにも合わなかったので止めることにしました。業務内容にもそこまで興味が持てませんでした。
 というわけで、A省、B省、C省の順番で志望することにしました。

ここまでのポイント

★基礎能力試験は得点力の向上が短期間では難しそう。時間配分などの対策に気をつける
★専門試験は、ミッチリ勉強すれば得点力も向上して安定しそう
★直前からでも諦めないで、ちゃんと勉強できれば、きっと3割に入る……と信じています。