やんわりとぬーりーや

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国家公務員総合職受験記きっかけ編2 試験概要

 さて、今更ですが、国家総合職というのは、旧国家I種のことで、いわゆるキャリア官僚を目指す方のための試験です。総合職と名前を変えてから、私の受けた26年度試験で3年目になるのかな(?)と思いますが、採用までの流れなどを簡単に紹介したいと思います。尚、27年度は民間の採用活動の時期の大幅な変更により、国家公務員の採用時期もずれ込むと聞いたことがありますので、受験される方はくれぐれも、人事院の発表する正しい最新情報をご確認ください!

26年度の日程

4月 1日~ 8日:受験申込期間
4月27日(日):一次試験(基礎能力試験+専門試験のマークシート)
5月 9日(金):一次試験合格発表
5月25日(日):二次試験の筆記(専門記述試験+大卒区分のみ政策論文)
6月上旬~中旬:二次試験の人物試験(人事院面接)+院卒のみ政策討論 1日間
6月23日(月):最終合格発表(まだ採用ではないです。2日後から官庁訪問です)
6月25日~7月9日:官庁訪問(2週間に渡って断続的に採用面接する最終関門。体力精神力知力勝負)
7月10日(木):内々定(官庁訪問最終日の翌日)

一次試験について:4月27日(日)

 基礎能力試験と専門試験が午前と午後に分かれて実施されます。どちらも五択のマークシートです。

★基礎能力試験

 私は院卒程度でしたので、基礎能力試験の問題数は少なく、30題・2時間20分でした。
 内容は、文章理解(日本語3題、英語5題)、数的推理・資料解釈(16題)、知識(6題)でした。
 正直短期間でレベルアップするのが難しい分野だと思います。せいぜい自分で可能な現実的な時間配分を決めて、それに添って、特に数的推理などの時間に注意しながら何度かトレーニングすればいいでしょうか。知識系は、すべて分からなくても、消せる選択肢が一つでも二つでもあれば、あとは鉛筆を転がした時の正答率がアップするので、案外得点になりますよ。

★専門試験

 専門試験は、いくつかから分野を選ぶのですが、私は大学の専攻の関係から、工学の専門試験を選択しました。
 内容は、全部で40題・3時間30分なのですが、20題が共通問題、20題が選択問題の計40題です。
 前半20題は工学の人全員が「工学に関する基礎」という高校数学と物理をやりました。
 後半20題は、選択ですが、どういうことかというと、工学系の科目29科目、各5題の問題が用意されており、この中から任意の4~6科目を選択し、その自分で選択した科目から合計20題の問題に解答するという方式です。自分の専門といえども全てを正答する自信の無い方も、一番自信のない何問かを諦めて、「科目1. 技術論」「科目2. 基礎科学」などから少しずつつまみ食いするのも作戦の一つです。
 さて、書店で過去問の手に入らなかった私ですが(人事院に申請すると手に入るらしいです)、近い試験内容の国家資格試験の対策参考書などを購入して対策しました。自分の専攻も案外面白いもんだと思い直しました(笑)

二次試験の筆記について:5月25日(日)

★専門試験

 工学区分の二次試験の筆記は、3時間30分で、29科目中自分の選択した2科目・合計2題を記述形式で解答するというものです。ただし、「科目1. 建築設計」または「科目2. 都市設計」を選択する場合は、設計を1つすればOKです。まあ1つとは言え、3時間30分でする設計というのは普通の試験と勝手が違って大変だと思いますが。一つ間違うと失敗しそうなこれら二つとは違って、2科目解答する方が多少安心感はあるでしょうか。

★政策論文

 大卒区分の方は、このあとさらに政策論文試験というのがあります。私は受験していないので実体験は語れませんが、2時間で、資料を3つ(日本語2、英語1)見た上で、設問に対して論述するというものです。驚く程難しい英文ではありません。
 

二次試験の人物試験+政策討論:6月上旬~中旬

★人物試験

 人物試験というのは、人事院の方で、受験者と面接して評価するというものです。
 事前にA4一枚程度の面接カードを書いて行き、当日その場で提出すると、面接の時に面接官の方がそのカードの内容にそって質問してくださいます。面接官は3名で、人事院からと、各省庁からランダムにいらっしゃっているようです。志望動機、学業や学生生活で力を入れたこと、趣味について等を聞かれます。
 面接カードを書くときに問答の想定はしましたが特にこれといった面接対策などもせず臨みました。今考えると無謀だったと思います。恐ろしいです。

★政策討論

 前述の政策論文と似ていますが、ちょっと違います。資料を3つ(日2、英1)読んでそれを踏まえて設問について論じるというのは同じですが、時間的にキツイです。具体的には以下のようになっています。

最初の25分:資料を読んでA4のレジュメ一枚を完成させるところまで
(次に討議用の部屋に連れて行かれて)

5分間:討議メンバー6名(これより少ないこともある)のそれぞれのレジュメに目を通す

各自3分間:自分の考えを発表

30分間:全員で建設的に討論

5分間:自分の考えをまとめる時間

各自2分間:討論を踏まえた自分の最終的な考えを発表(さっきと逆順で発表)

官庁訪問:6月25日~7月9日

 最終合格して名簿に名前が載ると参加を許される、各省庁の2週間に渡る採用面接試験です。自分の志望する省庁3つくらいを訪問し、面接を勝ち進んで内々定を勝ち取るというものです。
 私が情弱過ぎるのかも知れませんが、説明会などで「官庁訪問は体力勝負」とかなんとか言われてもそもそも官庁訪問とはなんなのかイマイチよくわかっていませんでしたので全く緊迫感がありませんでしたが、実際経験してみると、あれはかなり恐ろしいです。
 10倍程度の倍率を乗り越えてきた優秀な最終合格者たちをバッサバッサと切り捨てて、全省庁トータルで人数を3割~4割程度にしてしまうという、いつ自分が切られるかという恐怖に怯えながら週末などを除いて断続的に面接を2週間続けるという体力・精神力勝負の最終難関です。
 人事院による申し合わせのような規定で、たしか夜10時までしか省庁は訪問者に接触できないらしいですが、終了時間が夜11時くらいになってしまう省庁もあると噂に聞くのでご注意を。どこの省庁かは知らないんです、残念ながら。ええ、断じて。
 プロセスは以下のようになっており、各クールで同一省庁は1度まで訪問できます(括弧内は、日付と曜日。6月⇒7月)。切られてしまった省庁は当然ですが次のクールになると復活するわけではありません。

官庁訪問第1クール(25水・26木・27金)(半分位いなくなる)
  週末に回復(28土・29日)
官庁訪問第2クール(30月・1火・2水)(少し人数が足されたあと半分位いなくなる)
官庁訪問第3クール(3木・4金)(一軍と二軍でも違うのだろうが、半分以上いなくなる)
  週末に回復(5土・6日)
官庁訪問第4クール(7月・8火)(多くの省庁では安全圏だが、ここで半分いなくなるという省庁もある)
官庁訪問第5クール(9水)(最終確認)
  内々定解禁日(10木)

まとめ

 以上が国家公務員総合職試験の全体の概要になります。私の場合準備期間も含めて3ヶ月以上に渡るプロセスでしたし、人によってはもう少し長い準備をなさる方もいらっしゃると思いますので、なかなか大変かと思います。民間就活と重なるという27年度以降は併願される方にはより厳しい展開が待っているかもしれません。
 そういった方々にとって、このブログがどれほど参考になるか分かりませんが、これから、各内容の詳細を、体験談も交えながら紹介していきたいと考えています。
 それでは次回の記事でもお目にかかりましょう。次回は一次試験についてです。