やんわりとぬーりーや

やんわりとなにをかこうかしら。放置気味になりそうですが、毎日頑張ります!

中国であった詐欺とか乞食とか

道端に蹲る乞食の方

 北京や上海の地下鉄に乗っているとき、または駅前の道路沿いの広い歩道の隅などに乞食の方がよくいます。

 外にいる人は汚い格好で、喜捨を募る汚いお椀を自分の前においてただ地面に寝ているだけですが、何元・何角かのお金が貯まっています。(1元=16円くらい、1元=10角)
 場合によっては犬などの動物を飼っていて可愛いけどかわいそうな動物をみた通行人の気を引こうというのか、それともただ寂しいのか分かりません。

 外国人の多い場所だと積極的に歩き回って喜捨を募る人もいます。
 私たちが日本人だと分かると「記念に日本円をくれ」と言い始めて一円玉をあげたら「こんな少額なのは嫌だ」という。え、それは少し図々しいような……。生活の足しにはなりませんよ?
(乞食ではありませんが、私が北京の郊外で2元くらいのミネラルウォーターを買ったら店員に財布の中身を見られて、「お前は日本人か、記念に日本円をくれ」と言われたことがあり、その時最少で100円玉しかなく、彼らは日本の硬貨の価値を分かってないと思いますがこれは今買った水の3倍の価値なんだからねっ!!!!)

地下鉄内ミュージシャン

 地下鉄内は少し手が込んでいます。勿論、ただ喜捨を募るお椀をジャラジャラ鳴らしてくるだけの人もいますが、子供連れのお母さんだったり、BGMをつけて歌っている人(BGMだけの人もいたけどあれは何にお金を払ってるのかわからないですが)だったり、少しまともなのは自分で楽器を演奏しているパターンです。楽器で演奏している人は乞食ではなくストリートミュージシャンですかね、地下鉄内ではちょっと迷惑かもしれませんが。一日やって幾ばくのお金が手に入るのかを考えると気の毒になります。

似非障害者詐欺?

 ここで障碍者を連れているというパターンがあるのですが、これが少し他の乞食とは違うと思うのです。
 障碍者のパターンは高速鉄道の駅などではもっと悪質なのがあるのですが、耳が聞こえないフリをして一人一口10元程度(160円程度)の寄付を募るのです。少額だし障碍者のためなら、と払う人が多いのが実態で一度騙されましたが、あれは実は耳が聞こえないというのの大半が嘘らしいです(耳が聞こえるのか試したわけではないですけど)。
 そして手足が不自由な障碍者のパターンもあります。これは正真正銘の障碍者なので払ってもいいじゃないかと思うのですが、中国人の友達にこのことを話すと「障碍者だからといってそのように社会からおんぶにだっこの扱いを受けるというのはおかしい。彼らは公的機関からそれなりの補償を受けているし、障害者にもできる仕事があるはずだから安易に寄付を募るのは乞食と変わらないし、むしろ只の乞食よりタチが悪いかもしれない」というようなことを言っていました。そのとおりかもしれないと思います。

交通費詐欺+スリ

 さて、ちょっと詐欺じみてきましたが、今度は正真正銘の詐欺の話です。

 上海の高速鉄道の駅で、高級そうな腕時計をしたおじさまが突然寄ってきて「私は今すぐ天津に行かなければならないのだが、手元にお金がないので貸してはくれないか。電話番号を教えるのであとで返す」というのですが、これはさすがの私でも騙されませんでした。
 だいたい当日に天津行きのチケットが売れ残っているものですか。金が欲しいならその時計でも売ってろカスと思いました。

 とりあえず乗る便が超ギリギリの時間だという設定にしてさっさと逃げました。一番警戒していたのは、そういう話で混乱させた隙に貴重品をスリ取る手口ですが、幸いそういった被害にはあいませんでした。

上海中国茶詐欺

 私のあった最高額の詐欺は上海の人民広場の中国茶詐欺です。

 一般にもよく言われる詐欺で、大学生旅行者を装う二人組などがスターバックスなどから出てきて、写真を撮って欲しいとか、あそこにはどう行けばいいのかなどと初対面の人と話すのに都合の良い内容で話しかけてきて仲良くなったあとにグルの法外な値段な中国茶のお茶館に「いまから俺ら、中国の伝統茶を飲みに行くとこなんだけど、一緒に行かない?」などと誘い出されるという手口なのですが、そんな怪しいやつに引っかかることはないだろうと思っていました。

 これは事前に情報も聞いていましたが、まあ問題ないと、そう思っていました。

 しかし、詐欺にあった当日、私は日本人の友達と二人で歩いていて、なんと北京外語大の学生を名乗る8人組に写真を頼まれてしまったのです。彼らは北京の飲み屋の話題などでも違和感なく話についてきて、本物と思わせる挙動をしていましたし、8人のキャラ作りもしっかりしていました。さらに、変な英語と、中国語と、変な日本語を波状攻撃のように代わる代わる話すのでこちらの思考はキャパが多少食われる感じで、さらに、人数を利用して、4人ずつで私たちを一人ずつ囲んで移動を始めました(誘い出す基本の手口は上記の二人組のやつと変わらないのですが)。少し怪しいと思いながらもひとりで逃げるわけにもいかず、お茶館についたら人数的に勝目がなさそうなのでなるべく安くなるように振舞うことくらいしか頭が働きませんでした。それでも一人750元(一万円くらい)くらいずつ詐欺とられたのですからまあって感じですが。

 あとで調べたら、3000元とか取られちゃったアンラッキーな日本人もいたそうなので、750元くらいなら仕方ないかもしれないくらいに思うことにしました。

 中国茶詐欺はサラリーマンを装う30代の男一人のパターンなど、いろいろバリエーションがあるようです。
 ちなみに。上海でお茶を誘われたら、相手が良さそうな人でも断ったほうがいいでしょう。というのも、そもそも上海なんて物価の高いところでわざわざ中国の伝統茶なんて飲むことないんです。お土産とかいってもらった茶葉の缶には北京伝統なんとかとか書いてありましたしテキトーだなおいと思いましたし。

 中国に行く人は中国でよくある詐欺についてよく調べたほうがいいでしょう。ええ、これは多分中国に限ったことではないでしょうけども。

ちゃんと親切な人もいます

 向こうから話しかけてきたら危ないって感じですが、いいこともありました。私とその日本人の友達が二人で日本語で「ここまで行くにはどうしたらいいんだろう」と迷っていたら日本語学科の大学生が声をかけてくれて、目的地まで連れて行ってくれました。もう一度会いたいというので連絡先を交換しました。
 実際その日は何かあったわけではないのですが、お茶館で詐欺られたあとだったので、私は内心とても心配しました。もう一度あったときに向こうは詐欺のための仕掛けをそろえて待ち構えているかもしれないじゃないですか。
 でも、そのあと会って観光地などをまわって楽しく遊びましたが何も悪いことはなく、いまではとても仲良くなりました。こないだも出かけて、ご飯を一緒にたべました@東京。

いい人と悪い人の見分け方

 この件があって、やはりいい人も悪い人もいるなぁと思ったのですが、この詐欺の人と、いまでは大変仲良くなった人の出会った段階で分かる違いを挙げるとすれば、詐欺を狙っているかどうかです。
 ちょっと詐欺をしてやろう程度であればやはりスピーディーに終わらせるはずです。お茶館は合計1時間くらいしかかかっていません。これを数日もあけたら割に合わないし、狙った獲物が心変わりするかもしれません。
 だから、いまでは仲良くなった方の人は、多分普通に友好的な大学生である率が高そうだろうと思うのです。実際そうでしたし。
 まあ、この判断基準が有効かどうかは十分検証がされていませんけどね。

 ちなみに、留学中や旅行中で仲良くなった中国人の多くはこちらから話しかけたパターンが結構多いかもしれません。向こうから話しかけてくる人と仲良くなるよりも、こちらから声をかけたほうが詐欺の人に当たる確率は相当低いと思いますし。その人と性格が合うかどうかは別の話ですが。

 ネットで知り合って長年交流した人とかがいたら、その人に連絡して観光に付き合ってもらったほうが安全かもしれません。この場合は请客の文化でなんでもおごってくれようとするので逆にこっちが申し訳なくなってしまいますが。
 実際彼らが日本を訪問してきたら日本の物価が三倍だからって割り勘にしちゃうのはずるいですよ、そこのあなた。
「いや、日本では割り勘が普通なんだ。郷に入っては郷に従えってねw」とかww

 理想形は日本を訪問した中国人側が日本の文化を知っていて「割り勘にしましょう」というところを「じゃあ初めてだから、今回だけ」といっておごってあげるようなパターンだとお互いに尊重しあえた気がして気持ちがいいかなと思います。

 それにしても中国にはいろんな人がいるんですね~~

 そういえば日本にもオレオレ詐欺とかがありますよね。形式が違うだけでこちらも相当酷いですよね。日本に来た中国の皆さんは、「日本は超安全」とかいって油断してこういうのに引っかからないように注意してくださいね。

(※この内容は、以前別のブログで書いていた内容を改稿したものです。別のブログでの該当記事はこちらで書く毎に順次公開を終了します)